西洋占星術とは?

「西洋占星術」は、星や惑星の位置と動きが人間の運命や性格に影響を与えると考える占星術の一種です。よく目にする「星占い(12星座占い)」は西洋占星術の一部です。また、「星読み」と呼ぶこともあります。以下に西洋占星術の概要と歴史を説明します。

西洋占星術の概要

1. 基本的な考え方

  • 星座と惑星: 西洋占星術は、12の星座と9つの主要な惑星(太陽と月も含む)を使用して占います。これらの天体の配置が人間の性格や運命に影響を与えるとされます。
  • ホロスコープ: 個人の生まれた日時と場所に基づいて作成されるホロスコープ(出生図)が使用されます。ホロスコープは、12のハウスに分かれた円形の図で、天体の位置を示します。
  • アスペクト: 天体同士の角度関係(アスペクト)も重要です。例えば、合(コンジャンクション)、正(オポジション)、トライン(トライン)などのアスペクトが占星術の解釈に使われます。

2. 主な要素

  • サイン(星座): 黄道12星座(おひつじ座、うお座など)は、占星術の基礎であり、各星座が特定の特性を持つとされます。
  • プラネット(惑星): 太陽、月、マーキュリー(水星)、ヴィーナス(金星)、マーズ(火星)、ジュピター(木星)、サターン(土星)、ウラヌス、ネプチューン、プルートーの10天体が主に使用されます。
  • ハウス: ホロスコープを12のハウスに分け、それぞれが人生の異なる領域(例えば、財産、家庭、職業など)を示します。

西洋占星術の歴史

1. 古代

  • バビロニア占星術: 西洋占星術の起源は古代メソポタミア(バビロニア)にあります。紀元前2千年紀には、星座や天体の動きを記録し、未来を予測する方法が発展しました。
  • 古代ギリシャ: ギリシャに伝わると、西洋占星術はさらに発展しました。特に、アレクサンダー大王の時代には、ギリシャの哲学者たちが占星術の理論を整理しました。

2. ヘレニズム時代

  • プトレマイオス: 2世紀のプトレマイオス(Claudius Ptolemy)は、占星術の体系化に大きな影響を与えました。彼の著書『テトラビブロス(Tetrabiblos)』は、西洋占星術の基礎理論を示し、長い間占星術の主要な参考書とされました。

3. 中世

  • アラビア占星術: 中世のイスラム世界では、西洋占星術がさらに発展し、ギリシャの知識がアラビア語で翻訳されました。この時期、占星術は学問として重視され、多くの天文学者や学者が研究しました。

4. ルネサンス時代

  • 占星術の復興: ルネサンス期には、西洋占星術が再び注目され、科学や哲学と結びつきました。占星術は医療や政治にも応用されました。

5. 近代と現代

  • 近代化: 19世紀から20世紀にかけて、占星術は科学的な観点から批判されましたが、同時に占いの一環としても広まりました。心理占星術(心理学と占星術を組み合わせたもの)など、新しいアプローチも登場しました。
  • 現代の占星術: 現代では、占星術は人気のある自己啓発ツールやライフスタイルの一部として広く受け入れられています。オンラインの占星術サービスやアプリも増え、多くの人々が簡単に占星術を試すことができるようになりました。

西洋占星術は、数千年にわたる歴史の中で、さまざまな文化や時代の影響を受けながら進化してきました。その理論や技法は、現代の占いの一部として多くの人々に利用されています。

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